香港政府観光局 シニアマーケティングエグゼクティブ
仕事でもプライベートでも香港へ足繁く通う。気が付けば香港への渡航回数は50回を優に超える。やせる石鹸、足裏マッサージ、亀ゼリー、香港の返還、ツバメの巣デザート(手頃な瓶詰)など、この約20年間に日本で話題となった香港をすべて実体験。変わり続ける香港、そして変わらない香港、両方の魅力を最大限に伝えるため、今日も奔走する。


香港政府観光局 シニアマーケティングエグゼクティブ
仕事でもプライベートでも香港へ足繁く通う。気が付けば香港への渡航回数は50回を優に超える。やせる石鹸、足裏マッサージ、亀ゼリー、香港の返還、ツバメの巣デザート(手頃な瓶詰)など、この約20年間に日本で話題となった香港をすべて実体験。変わり続ける香港、そして変わらない香港、両方の魅力を最大限に伝えるため、今日も奔走する。


香港の魅力のひとつは常に新しいものが出現するということである。行く度に新しいショップやレストランがオープンし、マンネリという言葉とは全く無縁の街なのだ。その一方、伝統的なお祭りや、人々の信仰心などは、香港の変わらない魅力でもある。
そんな香港の街を歩いていると、煌びやかな高層ビルの間に、古い建物が意外に多いことに気付く。ふと、「100年前の香港はどんなだったんだろう。」などという思いが浮かんでくる。「そうだ、植民地時代の香港にちょっとタイムスリップしてみよう。」
100年前といえば、その頃、あの夜景がきれいに見えるビクトリアピークへ上がるピークトラムが1888年に開通した。1898年には、今や香港のシンボルともいうべきスターフェリーが正式な運航会社としてスタート。それから少し後の1904年、今では2階建てで派手な広告を載せて走るトラムが、香港島の東西に走り始めた。街にはアーケード一体型のビルが通りに面して立ち並んでいた。コロニアルな雰囲気がいっぱいの、ステキな街並みであったに違いない。そんな100年前の街並みを想像しながら、今の香港をぶらっと歩く。
そんな気分の日は、ちょうどその頃できた質屋を改装してできたレトロな英国料理レストラン“The PAWN(ポーン)” (住所 : 62 Johnston Rd.,Wan Chai 電話 : 2866-3444) でランチにしよう 。以前からこの前を幾度となくトラムで通っていて、この古い建物のことは何となく気になっていたが、今にも壊れそうな古い建物が、街の再開発で今年ステキなスポットに生まれ変わったのには驚いた。シーリングファンが回る2階のバルコニー席からワンチャイの街並みを見ながらのランチは、今日の気分にぴったりだ。英国料理だが、フレンチやアジアンの要素を取り入れて、変化をつけている。コーズウェイベイのそごうデパートの前あたりからトラムに乗り、左手にポーンが見えたら次の停留場で下車。行き先が異なるトラムがきてもすべてポーンの前を通るので、どれに乗ってもOKだ。
ランチの後はやはりデザート。トラムに乗りウェスタン地区へ向かう。途中のセントラル地区では、立法会(日本の国会議事堂にあたる)、中国銀行旧館など、これまたレトロな建物が立ち並ぶ。トラムを降りて、お目当てのデザート屋へ。創業してから100年以上の汁粉系デザートの老舗“源記”(住所 : 32 CentreSt., Sai Ying Pun 電話 :2548-8687)のドアを開ける。シンプルな内装に、ウェイターは全て男性という昔ながらの雰囲気にほっとする。定番のおしるこをオーダーして、一番人気のふわふわ生地の蒸しカステラをほおばり、しばし100年前の香港に思いをはせる。
「もしかして、香港はビンテージ100年もの?」100年前の香港は、今の香港の中に確かに存在している。